意思疎通のキャッチボールがうまくいくとき
キャッチボール、そのときどきで投げる人と受け取る人がいる。
投げ精度と受け取り精度の合計値が 200 以上になるときに意思疎通がうまくいく、といったモデルでぼくは捉えていそう。
(A) 投げ精度 100 の人が投げて、受け取り精度 100 の人が受け取る
- 合計 200 で、うまくいく (B) 投げ精度 60 の人が投げて、受け取り精度 140 の人が受け取る
- 合計 200 で、うまくいく (C) 投げ精度 90 の人が投げて、受け取り精度 100 の人が受け取る
- 合計 190 なので、微妙にうまくいかない
(A) が、いい感じに意思疎通がうまくいっている状況という感じ。 (B) は、受け取り担当によるスーパーキャッチという感じ。ここでの投げ担当は他の人とのやりとりで苦労するかも。
(C) のようなケースで意思疎通がうまくいかなかったとき、精度が低かった方に対して「こっちが悪かったから意思疎通がうまくいかなかった」とネガティブな評価が与えられるケースを見かける。そもそも精度はピッと数値化できるもんでもないから実世界の事象はもっと複雑だけれども、社会を眺めていると「これだけ言っても伝わらないの、相手が悪いよね?」的な賛同の求め方を見かける。
ぼくは「このペアだと合計値が足りなくて成立しないな〜」という感触で捉えていて、どっちが悪いかという問いをあまり持ち出さない気がする。どうだろうか。なにか重いものをふたりで持ち上げて運ぼうとして無理だったときに「お前のパワーが足りないから運べない」とは思わなくて「ぼくらじゃ運べないね」と捉える感じ。
自分の能力だと意思疎通をうまく成立させられない相手がいる。そういうときに自分が取れるアクションは、すぐにできることは「第三者に協力を求める」で、中長期で取り組めるのは「自分の能力を高める」である。他者を責めるのは簡単だけれども、それによって意思疎通が成功に向かうわけではないから、得策と思わない。