礼儀の問題、機能の問題

「和食職人さんへ。来社したらまず名乗って、要件を言ってください」かつお節屋さんからのお願いツイートに接客の苦労が滲む - Togetter

【来社する和食料理人さんへのお願い】

すいません。 今回、すっごく上から目線な書き方します。 が、この内容は、弊社に対してだけではなく、社会人としてとても重要な事だと思います。

何を言いたいか、まず単刀直入に申します。 来社したら、『まずご自身で名乗って、用件を言って』ください。

この一連の投稿を見て、ぼくは「この人は、礼儀の話をしているっぽいな」と感じた。「上から目線」「社会人として」等のフレーズからそう感じたのだと思う。

ぼくは「機能の話では?」と思っていて、たとえば

上から目線で申し訳ないのですが、 自動販売機で飲み物を買うときは、まずお金を入れて、続いて飲み物を選んでボタンを押してください

に置き換えて読むと、ただの自動販売機の操作方法の話になるから、上から目線もなにもないじゃん、と思う。機能を説明しているだけのこと。

「窓口に行って、名乗って要件を伝えると、話が進みます」という機能の話だとすれば上からも下からもない話になる。そうとわかるように導線を整備しましょう、で行動デザインを駆使すればよさそう。たとえば「名前と要件」の欄がある用紙を配置するとか、そういうのね。

自分は、物事を礼儀の範疇よりは機能の範疇で捉えがちな思考バイアスを持っていそうだな、と思う。「人を動かす」ときに、気持ちよりはデザインでアプローチしたがっている、とも言える。