コンテンツとプラットフォーム
2020-08-15 に Substack のことを知ったのでユーザ登録してみて、だけれどもそこに自分の生成するコンテンツを載せていくことを考えると腰が重い気分になり、はてさてこの気分はどこからやってきたのだ、を整理するためにこの文字列を書き始めている。
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ニュースレターを書いて、コミュニティを形成して、サブスクリプションで稼ぎましょう。雰囲気はわかった。有料メールマガジンやオンラインサロン的なものを想像しながら理解しようとしている。
Substack がどんなふうに紹介されているのかも、ざっと眺めてみた。
- ニュースレター有料購読サービスの「Substack」が16.5億円を調達 | TechCrunch Japan
- Substackはブロゴスフィアの夢を見るか - Dialog with the Necromancer
- Substackとパーソナルメディア帝国|Off Topic - オフトピック|note
先月、Substackの共同創業者のハミッシュ・マッケンジーさんが「What’s next for journalists?(ジャーナリストの次はなにか?)」というブログを投稿しました。彼の投稿の中で、熱く語っていたことは、優秀なジャーナリストがたくさんいるにもかかわらず、壊滅的なビジネスモデルにより大量解雇など大きな損失を生んでいると。また、米国での大手新聞メディアの倒産や合併によりローカルメディアの衰退は明らかです。メディア業界の大量解雇の一番の要因のひとつは多くのメディアのマネタイズが広告モデルであること。GoogleやFacebookなどの大手プラットフォームの広告ビジネスからは抜け出せない状況が続いています。Substackは広告に頼らず、他のプラットフォームに依存しないジャーナリストのためのプロダクトを作りました。 Substackとパーソナルメディア帝国|Off Topic - オフトピック|note
モチベーションはわかってきた。広告収益しかない、ってメディアだと厳しいのはわかる。
補足として、SuperhumanやSpike、最近リリースされたBasecamp社のHeyのようなメールクライアントサービスの進化という背景もニュースレターサービスの台頭に大きく影響していると思います。Heyは、プロジェクト管理ツールのBasecampが作ったアプリ。Heyの機能のひとつに、受信箱と別に「The Feed」というニュースレター専用のトレイを用意しており、ニュースレターの存在が大きいことが分かります。 Substackとパーソナルメディア帝国|Off Topic - オフトピック|note
ここで Basecamp の HEY のお話が出てくるとは思っていなかったので「ほえ〜」となった。ニュースレター、ぼくが把握していないだけで盛り上がっておるんかな。
あと LayerX が Substack でニュースレターを配信しているのを知った。なるほど、こういう使い方か。 LayerX Newsletter https://layerxnews.substack.com/
2020 年の june29 のスタンス確認
2020-08-16 時点、ぼくが生成しているコンテンツとその投稿先は、こんな感じ。
- 文字列
- ブログ june29.jp - https://june29.jp
- 日記と雑記 https://scrapbox.io/june29
- 短信 Twitter
- 画像
- 音声
- 映像
- YouTube
- Vimeo
- ぜんぜん更新していない〜 https://vimeo.com/june29
- Twitter
- つぶやきの延長みたいな動画はツイートしておしまい
- SNS
- 2018 年にけっこう整理して、いまは Twitter を日常的に触るくらい
- ソースコード
- GitHub のリポジトリに置いている
特定企業が運営するプラットフォームに命運を預けたくない気持ちはあり、各位とほどよい距離感で接したいと考えている。
関連 : 自分の生成したコンテンツをどこに預けるか
必要以上に特定の固有名詞と結びついた概念は警戒してしまうところがあってな、だから「YouTuber」「Zoom飲み」みたいな語彙とはほどほどの距離で付き合いたいと思っておるんじゃよ https://twitter.com/june29/status/1288755981648662528
ブロガーというよりは「文章書き」である。 YouTuber とはまったく思っていなくて、ただの「動画撮り」「動画投稿者」である。
これは人と行為の固定化は分断のリスクをはらんでいるに通じる話にもなりそう。
プラットフォームはコンテンツに対して中立でいられるか?
技術はコンテンツに対し中立でいられるのか?を文字ってみたやつ。技術もプラットフォームも、ぼくは中立ではいられないと思う。少なくとも、2020-08-16 のぼくが利用している各種のプラットフォームはコンテンツに対してあれこれと口を出して手を入れてくる、と言えると思う。
時事ネタとして Fortniteを削除されたEpic Gamesが反アップルキャンペーンを全力展開、提訴も準備 | TechCrunch Japan も思い浮かぶだろう。
プラットフォームが「我」を出しすぎてコミュニティの反感を買う、ってのを何回も見てきた。プラットフォームが特定のプレイヤーの「我」に染まることなく、極めて姿の見えにくい「場」に徹することはできるのだろうか。これについて、2020 年のぼくはブロックチェーンと Bitcoin のことを知っているので、決して簡単とは思わないけれど、適切な場のデザインがあれば「そこに関わる人たちで維持する場」というのは成立し得ると考える立場である。自治区というか自治体というか。そういえば、Cryptoeconomics Lab の落合渉悟さんが「離島自治に興味がある」と言っているのを見かけて、どのレイヤーでどのレベルでどんなことを考えているんだろうな〜と思ってワクワクしたのであった。
@kentaro さん、離島自治に興味津々のふたりですので、お時間あるときにZoomで何かお力になれないかお話お聞かせいただけるとめちゃくちゃ嬉しいです! https://twitter.com/_sgtn/status/1284809731857453059
「コンテンツプラットフォームの自治」というのはぼくにとっておもしろいテーマになりそう。
プラットフォームが中立であるというのは本質的に難しいのかもしれないけれど、より中立に近いプラットフォームの形について思索してみるのは悪くないことであろう。
というか、ブロックチェーンの前にインターネットとウェブを知っているか。あきらめるのは早いな。
コンテンツとプラットフォームの関係、概念図
いま、こんな感じ?
- コンテンツごとにどのプラットフォームに投じるかを選ぶ
- プラットフォームごとに Friend や Follower や Subscriber 等の関係性が存在する
- プラットフォームごとに Like や Share や Pay や Buy 等の機能が存在する
別の形を考えてみると?
- インターネットやウェブのような、オープンなプラットフォームがひとつだけある
- すべてのコンテンツはユーザの直下に並んでいる
- コンテンツは素朴なファイル (テキストファイル、動画ファイル、音声ファイル等)
- 興味ある人間を Follow なり Subscribe なりしておくと、そいつの新着ファイルの情報を得られる
- お金を払っているやつだけがアクセスできるファイル、みたいなのもありえる
- 作者は各ファイルに対して Like Comment Share の類を受け付けたり受け付けなかったりできる
どうやって自治の仕組みを組み込んでいくか?
(続く)