「音楽をDLするようになって、聴く曲数は飛躍的に増えたけど思い出は何ひとつない」というツイートに対する反応あれこれ

#2018-11-07

「音楽をDLするようになって、聴く曲数は飛躍的に増えたけど思い出は何ひとつない」というツイートに対する反応あれこれ - Togetter

ぼく自身も音楽との触れ合い方について思うことはあり、同年代の友人たちとそれについて話したこともあって。たとえば「歌詞カードにめちゃくちゃ愛着があって、何度も開いては読み返し、きれいに閉じてそっと CD ケースに戻す」体験について、とか。

ただこれ、少なくとも自分の感覚の変化については、物理的要素の他に「経済状況の変化」「ヒマな時間の減少」「加齢による影響」「思い出補正」などなどいろんな要素が混ざっていると認識していて、媒体の変化だけで語れることではないと思う。

  • 経済状況の変化
    • 青年期のぼくはなけなしのお金で CD を買っていた。だからひとつひとつを大事にした。今はばんばんダウンロードするし、無料で聴ける音楽もたくさんあって、ひとつひとつをそこまで愛でていないかもしれない。もっと言えば、音楽以外の娯楽にもお金を使えるから、そことの時間の奪い合いにもなる。
  • ヒマな時間の減少
    • 青年期、ヒマを持て余す日がけっこうあった。今は、やれることの範囲もグッと増えていて、楽しいこともいっぱいあるし、完全に「今はヒマだな〜」と認知する時間はほぼゼロになった。音楽をゆっくり聴く、買ったばかりの CD を繰り返し何度もじっくり聴く、という機会は少なくなった。
  • 加齢による影響、思い出補正
    • 新しいものに手を出すときもあるんだけど、なんやかんやで昔からよく聴いている音楽に戻ってしまう。老人っぽい。いつか夢中になった曲たちは、自分の中でずっと名曲のまま…。

なので、もしぼくが「物理媒体がなくなったことで、思い出に残りにくくなったか?」を真面目に調べようと思ったら、複数要因にまみれた自分自身をサンプルとせずに、ダウンロードした音楽にまつわる思い出を持っている人を探して話を聞きに行くだろうな〜と思いました。